大学入学共通テスト「情報」第1問の問4を解説してみた

2022/04/05 お知らせ 記事

こんにちは!インターン生の東海林です!

この記事では、大学入試センターが作成した「情報」のサンプル問題を解くために必要な知識・用語を解説していきます。

前回の記事はこちら

1-4問:IPアドレスに関する問題

大学入試センター「情報」のサンプル問題はこちら

1-4問は、IPアドレスの役割とIPアドレスがどのように作られているかについて問う問題です。

IPアドレスとは?

皆さんはIPアドレスとは何か知っていますか?
IPアドレスとはコンピュータを識別するために情報端末に割り振られている番号のことです。

では、なぜIPアドレスが割り振られるのでしょうか。

それは、情報を送る宛先がわかるようにするためです。

宅急便をイメージしてみてください。
相手の家に住所がなくては荷物を届けてもらうことができません。

これはコンピュータでも同じです。
どこにある、どのコンピュータなのかわからないと情報は届きません。

そこで住所の役割を果たすのがIPアドレスです。

IPアドレスはこんな構造

では、IPアドレスはどのような構造になっているのでしょう?

問題文から「192. 168. 1. 3 / 24 」というIPアドレスを取り上げてみてみます。

ますは、コンピュータの情報処理の仕組みについて理解する必要があります。
コンピュータは「0」、「1」で情報を処理しています。

このように、0と1のみで数値を表す方法を「二進法」と言います。
二進法では次のように数値が増えていきます。

二進法で表した数値の1桁のことを「1ビット」と言います。
ちなみに、普段私たちが使う0から9で数を表す方法を十進法といいます。

では、IPアドレスの話に戻りましょう。

IPアドレスとは、コンピュータのための数値なので二進法で描かれます。
問題のIPアドレスは元々「11000000101010000000000100000011」
という32桁(32ビット)の数値なのです。

しかしこれを私たちが見ても瞬時に数字が分かりません。
なので、下記の手順で十進法にして分かりやすくしていきます。

初めに8桁つまり、8ビットずつ区切ります。
「11000000. 10101000. 00000001. 00000011」

次に区切りごとに十進法で表します。
「11000000. 10101000. 00000001. 00000011」

「192. 168. 1. 3」

これで私たちもすぐに数字が分かります。

情報を配達するには?

荷物を配達するとき、情報を配達するときそれぞれの手順を比較してみましょう。
まず、大まかに届ける場所を見つけます。

住所の場合

「〇○県 △△市 ○△ 1-2-3 102号室 」に荷物を届けたいとき、
〇○県 △△市 ○△ 1-2-3まででどの建物に届けるのか分かります

IPアドレスの場合

「192. 168. 1. 3 / 24」 に情報を届けたいとき、
192. 168. 1まででどのネットワークに届けるのか分かります。

このネットワークを判別する部分をネットワーク部といいます。

次に、届ける場所を一ヶ所に特定します。

住所の場合

「102号室」で建物のどの部屋に届けるのかがわかります。

IPアドレスの場合

「3」でネットワーク内のどのコンピュータに届けるのか特定します。
コンピュータの特定に使う部分をホスト部といいます。

これで目標の場所までと解けることができましたね。

引き続きシリーズ記事として問題を解説していくので、次回もお楽しみに!

 

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