【メンター紹介】プログラミングを活かし理系大学受験:総合型選抜入試合格_河内誠悟くん
【メンター紹介】河内誠悟くん(高3_開発兼Unity担当)
こんにちは!
今回はプログラミングで培った力を活かして2022年国立大学 東京工業大学(以下、東工大)の総合型選抜入試に合格したインターン生の河内くんにお話を聞きたいと思います。
最近ではAO入試が総合型選抜入試と呼ばれるようになり、調査書以外にも大学で通じる学力を含めた総合力が問われるようになっています。
まだなじみがない方も多いと思いますが、今後どんどん増えていくので、合格アドバイスなどみなさんに役立つお話をお伝えしていきます。
それではどうぞ!
<プロフィール>河内誠悟くん(インタビュー時高校3年生)
N高等学校出身。「楽しいmicro:bitコンテスト」でプロキッズを知り、2019年よりインターンに参加。
約1年の受験勉強を経て、東工大の総合型選抜入試に合格し、インターン復帰。U22のプログラミング大会で日本事務器賞など受賞歴多数。
参考)前回のインタビューはこちら
夢を叶えるために東工大へ
ーー河内くん、まずは合格おめでとう!今回は倍率7倍を見事合格したようですごいね!
改めて東工大を志望した理由を教えてください。
ありがとうございます!東工大は、研究のレベルと規模ですね。
情報科学だけでなく物理、化学などの基礎分野を体系的、包括的に学べるところに魅力を感じました。
中学生の頃は漠然と京大を志望していましたが、高校入学後は東工大を強く意識していました。
ーー中学生の頃から大学進学について考えていたんですね。
勉強自体はもともと中学受験の頃からしていました。
まじめに大学を考えるようになったのはN高等学校に入学後ですね。
N高は場所を提供してくれますが、他のことは全て自分でやらなければいけない環境です。
大学進学に関してもより一層力を入れて考えました。
ーー現在コロナ禍で大学の情報集めも大変だったと思います。どうしていましたか?
中学3年生の頃から両親にオープンキャンパスに連れて行ってもらっていました。
コロナが始まる前に、オフラインでの大学説明会に参加できました。
また、「Maker Faire Tokyo」というイベントを訪れた際に東工大の方と知り合い、色々お話を聞くことができました。
他には大学の研究室のホームページや出した論文の概要から研究情報も集めたりしました。
今回は代表の原が河内君をインタビューしています
ーー東工大の情報理工学院を選んだ理由はなんですか?
屋内でも使えるGPSのようなシステムを開発したいので、屋内の位置推定の研究をやりたいです。
大きな病院や地下施設などはまだGPSがうまく動作しないことがあります。
病院内で迷子になった場合数メートルも誤差があったら困ります。
また、病院や市役所の案内板はわかりづらく迷いやすいので、そういったときに役立つものを開発したいですね。
総合型選抜入試で評価されたプログラミング力
ーー今回河内くんはなぜ総合型選抜入試を選んだのですか?
東工大は数学を重要視しており、一般入試の総得点のうち数学が占める割合が高い大学です。
自分の模試の結果ですと英語は良い一方で数学がギリギリでした。
そのため一般入試だけではなく総合型選抜入試も受けることにしました。
ーー入試対策の勉強はどうしていましたか?
総合型選抜入試に関する情報が塾やネットにもほとんどなく、自分で想定問答集などを作って対策しました。
また、面接の際に黒板を使えるので、実際に黒板を使って説明する練習も父親に協力してもらいました。
ーー社会人からの視点も大事ということですね。うちのインターンは役に立った?
はい。インターン経験はもちろん、教育の話になったときにSTEAM教育に絡めて話ができました。
他には、中学の頃からプログラミングを習っていた大学生の先生が総合型選抜入試を利用していたので志望理由書を見て頂きました。
「自分の実績を技術的な視点で説明しなさい」といった課題もあったので専門的な意見をもらえて助かりました。
ーー入試当日の様子はどうでしたか?
実際の総合型選抜入試では、大学でやりたいことなど将来の話や志望理由はほとんどー聞かれませんでしたね。
志望理由書や活動実績報告書からはわからない、僕の技術や作品について深堀して聞かれました。
ーー総合型選抜入試でプログラミングが役立った点を教えてください。
大きく分けて2つの点で役立ちました。
1つ目はプログラミングコンテストの結果などのわかりやすく評価してもらえるポイントがあったこと。
もう1つは取材などのプログラミングで作品を作る過程も評価されたことです。東工大は自発的に活動できる人を求めています。
そのため、自分から課題を見つけて解決する姿勢が評価されたのだと思います。
また、周囲の人の意見を作品に反映している点も評価されたと思います。
ーーなるほど。問題解決力と他の人の意見を取り入れる傾聴力が評価されたのですね。
受験勉強の中でプログラミングの経験が活きることはありましたか?
英語の勉強をする際に、プログラミングの経験が役に立ちました。
あとはゲームをするような感覚で1日30分ほどプログラミングをしていました。勉強の息抜きの面でも役に立ちました。
ーー受験の合間に何を作っていたんですか?
「エニグマ」と呼ばれる昔の暗号機をプログラミングを用いて再現しました。
河内くんが実際に作ったエニグマの再現作品。すごい!!
実際に動いている様子はこちら
理系学部総合型選抜入試を目指す人たちへのアドバイス
ーーこれから理系の総合型選抜入試を目指す人たちへアドバイスをお願いします。
何か1つを極めるのも大切ですが、ある程度普遍的な知識を身に付けるべきだと思います。
僕はプログラミングを問題解決の手段として使っていますが、プログラミングにも流行り廃りがあるので情報収集がとても大切です。
そして集めた情報を問題解決に向けてどう活かすのかという発想も必要だと思います。
ーー河内君を見ていると「何をしたいか」という目的があって、後から結果がついてきたという所が率直にすごいと思います。
試験評価って、結局はある程度結果なんですよね。
設定された課題が解決できていれば、過程が少し変でも評価されると思うんです。
普段から目的を意識しておくことは大切だと思います。
ーーつまり、その人なりの視点で問題を解決することが大事ってことですね。そんな河内くんのおすすめの本を教えてください。
普遍的な知識が必要という点では、「リーダブルコード」は後からコードを見返した時など、地獄をみないためにもおすすめです。
最近読んだ本だと「暗号技術入門」も仕組みを学ぶという観点でよかったです。
本を読んで、昔の暗号をめっちゃ実装したくなった結果が先ほど紹介した「エニグマ」です。
また、コーディングにあまり関係なさそうに思える情報科学の知識とかも、どう結び付けていくかという発想が必要だと思っています。
ありがとうございました!
大学合格の連絡をくれてから、すぐのインタビューだったので、かなり踏み込んだ話を聞くことができました。
「何を作りたいか」という目的意識の大切さを感じることができました。
河内くんの大学生活、インターンでもこれからの活躍を期待しています!