【レポート】海外のプログラミング教育事情

こんにちは。レミです。

 

今回から何度かに渡って、「海外のプログラミング事情」についてリポートしていきたいと考えています。

それでは本題に入る前に、まずは日本の今の状況と海外のプログラミング事情について抑えていきましょう。

 

日本でも小学校からプログラミング教育が必修化

 

日本もついに2020年から小学校でプログラミング教育が必修化されますが、中学校ではすでに「情報に関する技術」の中ではプログラムによる計測・制御が必修とされています。

 

学校でのプログラミング教育の必修化の理由は、「プログラミング的思考の発達」と文部科学省は位置付けてします。

小学生の時から難しいプログラミング言語を駆使していくスキルを身につけることが目的なのではなく、物事を解決することができるといった問題解決力や論理的思考力などを養うことが目的なのです。

 

こういったスキルは未来を生き抜くためには必要なスキルであり、どんな職業になったときでも役に立つと考えられています。

 

プログラミング的思考子ども達にとって大切なプログラミング的思考

 

ちなみに、今回の必修化では、「プログラミング」という独立科目が設置されるわけではありません。

算数、図画工作や音楽などの既存の科目にプログラミングを取り入れた授業になります。

 

諸外国のプログラミング教育と比較

 

それでは、海外の国々のプログラミング教育はどうなっているのでしょう?

ここからは、プログラミング教育に関して先進的な取り組みを行なっている国々の状況について触れていきましょう。

 

イギリス

 

小学生の頃からプログラミング教育が最も整備されていると考えられている国です。デジタルリテラシーを獲得するために2014年から5歳から16歳の義務教育期間の全学年にアルゴリズムの理解やプログラミング言語の学習をする「Computing」の必修化の実施を始めました。

 

また、以前はICTリテラシーや情報活用能力の習得を中心としていたのに対して、近年はアルゴリズムの理解やプログラミング言語の学習を取り入れるなど、コンピュータサイエンスの内容をより充実した学習内容になっています。

 

プログラミング言語としては、Scratch、LOGO、Kodu、Pythonなどが使われているようです。

 

studying

 

アメリカ

 

オバマ前大統領やFacebookのCEOマーク・ザッカーバーグらがプログラミング教育推進に意欲的であり、国全体でプログラミング教育を推奨しています。

 

しかし、アメリカでは州や学校により様々です。

コンピューターサイエンスとしてプログラミングの授業が取り入れられていますが、これらは選択科目として学べ、指導内容や時間は学校裁量で決めることができるようになっています。

 

そのため、学校によって導入している学校とそうでない学校があります。また、導入している場合、主に中等教育で行われているようですが、初等教育でも行われているところもあるようです。

 

プログラミング言語としては、初等教育ではScratch、中等教育ではJava、C、C++などです。

 

中国

 

以前より情報技術に関する教育に力を入れており、2001年から小学校、中学校、高等学校で「情報科学技術」という科目が、必修かつ独立科目として設定されています。

 

小学校ではコンピュータの基本操作などについて学び、中学校では情報技術の基礎的な部分に触れ、コンピュータの構成や2進数などコンピュータに関するデータ表現などについて学んでいます。

 

高校では、情報機器、ソフトウェアの操作方法やコンピュータサイエンスの基礎なども行われます。プログラミグ言語は、Visual Basic、BASIC、Pascal、C++等が記述されていますが、あくまでも付録扱いです。

 

上海の小学校

上海でのプログラミング教育

シンガポール

 

情報通信産業を国の基幹産業として、90年代のうちから教育分野にITを導入しており、積極的に幼いうちから能力を身につけることができる教育環境を充実させています。

 

プログラミング教育は、まだ初等教育のカリキュラムには含まれていないようですが、応用クラスや副カリキュラム、クラブなどあらゆる形でプログラミング活動の場を与えている学校もあるようです。

 

中等教育では、「Computer Applications」という科目においてプログラミング教育がなされています。

 

シンガポールの高等専門学校

 

コンピュータサイエンスの一つとしてのプログラミング

 

海外では、プログラミング教育として独立科目で行われている国はないようです。

 

また、プログラミング教育というよりも、情報教育やコンピュータサイエンスなどの教科の中での実施の例が見受けられます。

コンピュータ自体の仕組みを学ぶために必要なのが、プログラミング教育という位置付けなのでしょう。

 

また、論理的思考力の育成や情報技術の活用までを掲げている国もあれば、高度なICT人材の育成を背景としている国もあります。

 

このように国によって、プログラミング教育に関する状況は違うようです。

 

どこの国も抱える人材不足の課題

 

 

studying

 

どの国でも課題として挙げられている課題が、指導者の不足です。

 

新しい世代にプログラミング教育を施していくことも大切なことですが、まずは、良い指導者を教育していくことが必要なことなのではないかと感じました。

 

次回からは、いくつかの国を掘り下げて見ていきましょう。

 

【参考】

諸外国におけるプログラミング教育に関する調査研究(H26年度)