【イベント報告】KDDI×Prokids 聴覚障がい者向けスマホアプリ教室
ろう学校の中高生とプログラミング
聴覚障がいを持つ中高生向けのプログラミングイベントをKDDIとプロキッズで一緒に行いました。
イベントには ろう学校に通う中高生の生徒達が参加しました。
みんな自分からこのイベントに参加したいと言った生徒です。
「スマホアプリを2日間で2個完成」させるハードな内容でしたが、初心者の子達も頑張っていました。
手話通訳者を交えながらの授業
Day1.健聴者との会話支援アプリ
このアプリは、ろう学校の中高生から出てきたアイディアが発端となって、作ることになったスマホアプリです。
聴覚障がい者の方は、手話が分からない健聴者と会話をする際に、会話に困ることがあります。
例えば、電事故などのアクシデントがあった時などです。
そんな時に予めスマホアプリに文章を登録しておくと、その文章を見せることで簡単にコミュニケーションすることができます。
「今の放送は何ですか?」
「電車で何かあったんですか? 」
「代わりに電話をして頂けますか?」
生徒からはこんな文章を表示したいとのアイディアが出ました。
プレゼンで実際のスマホ画面の動きを披露
見事全員アプリを完成させました。
また、それだけにとどまらず、英語を一緒に表記したり、文章入力画面を作ったり、自分のオリジナルのアイディアが出ていました。
途中から、周りに教える生徒もで始め、和気あいあいと1日目は終了しました。
初日から生徒同士が教えあい和やかな雰囲気
Day2.救急車お知らせアプリ
「運転中、救急車などが背後から近づくとサイレンに気がつけない」
きっかけは、聴覚障がい者のご夫婦の悩みを聞いたことに始まります。
聴覚障がい者は、約4万人の方が免許を持っていますが、運転中に背後から救急車が近づいていることに気づくのに時間がかかるそうです。
そこで、「救急車お知らせアプリ」をみんなで作ることになりました。
救急車お知らせアプリ制作の様子
休み時間は休憩も取らず、みんなプログラミングに夢中でした。
休憩時間もプログラミングに夢中
2日目も最終的に全員がアプリを完成させました。
また、それだけでなく、事前にどんな通知画面が出るかを確認する機能や、サイレンを検知する仕組みを変更したり、自分の考えに基づいたオリジナルのアイディアがたくさん出てきました。
最後の締めくくりは全員がスライドを作成し、プレゼンテーションをしました。
みんなプレゼンテーションがとても分かりやすくて驚きました。
発表では、事前にどんな通知画面が出るかを確認する機能や、サイレンを検知する仕組みを変更したり、自分の考えに基づいたアイディアがたくさん出てきました。
自分の手で解決できる喜び
「自分の手で障がいを乗り越えられる手段を学べた。」
「来年は今年よりよいアプリに挑戦したい」
2日間を通じて、聴覚障がい者が抱える悩みを自ら解決できるという気づきは大きな一歩だと思います。
先生にどんどん質問してくれるのも印象的でした
デザインにこだわる子、プログラミングに没頭する子、興味をもつ部分も千差万別。
ろう学校の生徒達へのIT教育を通して、障がい者の職業の選択肢を1つ広げるきっかけになれば嬉しいです。
2日間、お疲れさまでした!