どこの国の教育がベストか?〜「Edvation×Summit 2017」レポート〜

Edvation×Summit 2017へ


日本初のEdTech大規模国際カンファレンス「Edvation×Summit 2017」が11月5日(日)・6日(月)に開催されました。
 

 
場所は東京都千代田区立麹町中学校・海運クラブ国際会議場で、参加者は好きなプログラムを探して2つの会場を自由に行き来できます。

 

テーマは新しい教育の選択肢を知ろう


会場では、展示ブースや、ロボットのワークショップなど、大人に限らず親子で参加できるイベントが多くありました。

 

 

どこの国の教育がベストか?


「Edtech」というとプログラミングやロボット・AI関連の話題がメインになりますが、その中でも今回少し違った目線の講演がありました。保育園すら自由に選べない現状はさておき、親目線で気になる方も多いテーマかと思うので、今回はその内容をお届けします。
 
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プレゼンターは、日本、ロシア、イギリス、フランス、アメリカ、カナダにおいて、6カ国・4言語の教育を受けたクリエーター、キリーロバ・ナージャ氏(株式会社電通アクティブラーニングこんなのどうだろう研究所)。彼女の教育遍歴からの考察をまとめたお話です。

 

――小学校入学は5〜8歳いつがよい?

イギリスは5歳、日本とフランスは6歳で一斉に小学校へあがります。一方、カナダは5〜6歳、アメリカは5〜7歳、ロシアは5〜8歳まで自由に入学時期を選ぶことができるようです。
 
このズレがなぜ起きるのかというと、「国ごとにどういう子ども達を育てたいか?」が理由にあげられます。みんなで同じように底上げしたいか、できる子をどんどん伸ばしたいか、そんな想いが見えてきそうです。
 
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――席はどう置くのがいい?

教室での座席配置も各国でバラバラです。日本は1人がけ、ロシアは2人がけ、イギリスは5〜6人の長椅子に座るそうです。また、フランスでは向かい合って議論をするように座り、アメリカでは教室の中心にソファーがあったそうです。教室にソファーと聞いてもピンときづらいですが、ソファーの周りには個々の机があって読み聞かせの時間はソファーにみんなで座るなど、メリハリをつけて授業を行ったようです。小学生の集中力を考えても、おもしろい工夫がされていますね。
 
勉強に集中させたい、グループワークをさせたい、ディベートを活発にさせたい、クリエィティビティをもたせたい・・・。
座席の配置1つをとっても各国の方針が垣間見られます。この中では日本の1人がけも色々な配置が可能なので、非常に柔軟性が高い気がしました。
 
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――小学校のランチタイムは?

お弁当か、給食か・・・。大半が給食のようです。

ただし、日本では同じものを食べる食育を重視する一方で、ロシアでは共働き文化のために給食や朝ごはんもだすなど、意図が違ったようです。
ちなみに、アメリカでは子どもが食べたいものを尊重するそうで、おいしいメニューなら給食などとかなり自由そうでした。
 
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――体育の授業は整列すべき?

もはや考えたこともない質問かもしれませんが、整列するのは日本とロシアだけだったそうです。ただ、日本とロシアの整列の仕方は全く異なり、日本は背が低い人が前から順に並びますが、ロシアは背が高い人から前に並ぶそうです。前が見えやすいように背が低い順に並ぶのは万国共通かと思っていましたが、ロシアは背が高い人=運動能力が高い人とみなされるため、みんなのお手本として一番先頭になるようです。
 
こうした理由も、体育の目的の違いからきます。ロシアのように「高い人を目指せ!」と勝負を教える方針もあれば、整列すらせずに「運動の楽しさを伝えたい」など、授業1つとっても異なる価値観があります。
 
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教育の正解はない


まとめると下記のイメージになるそうですが、改めてどこの国の教育がいいでしょう?

 

キリーロバ氏によると「正解はない、ちがいがあるだけ」だそうです。

 
教育のベストな統一解は難しいですが、ほめてのびる子もいれば、厳しくされてのびる子もいます。簡単な例でいうと、きちんと目を光らせていないとダラけてしまう子は、日本やロシアのような統一感・厳しめの教育があっているのかもしれませんね。

 
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いかがでしたでしょうか?
日本にいると当たり前だと思っていた価値観が実は全然違う・・・。「異文化」と書いてしまうとそこで思考停止になってしまいがちですが、「どうして違うんだろう?」と座席や体育の授業など、普段考えてもみないことを1つ1つ立ち止まってみるところが新鮮でした。

 
そしてスクールでも常々感じる所ですが、子ども一人一人の個性を生かせる学びはこれからも作っていきたいです。